カッコソウ保存会 短信9 1999.12.1

*11月14日に第15回のカッコソウ移植がおこなわれました。これは川内町赤柴の広域基幹林道ルート上および周辺の自生地が潰されてしまうことから葉の一部を採取、生物工学技術で増殖し、鳴神山雷神岳神社神域に設けられた区画に移植したものです。今回の移植数は1,509本(ルート上は1,220本、実生苗は289本)、これまでの移植総数は10,980本になりました(川内町赤柴の林道ルート上が3種類と実生苗の総数)。参加者は一般および会員が18名、梅田中学が校長・教員4名、生徒8名でした。

*保護のため「林道建設ルート上のカッコソウを移動させる」という考えもあるでしょう。しかしかソコソウ保存会ではそれは現在まで行っておりません。地球上に生きとし生けるものの尊厳を考えるとき、人間の一方的な都合だけで判断することの愚かさをも考えざるを得ません。最後に残された自生地にまで広域基幹林道を通し、そしてなおかつ自然保護を口にする人はいないでしょうが、人間の中には自然環境を破壊しようとする人もいれば、守ろうとする人もいるということあり「カッコソウを始めとする各種希少植物やそれらを取り巻く自然環境の破壊が確実となった場合、破壊されても生き残れるような対策を考える…」、これがカッコソウ保存会としての考えてす。「反対」を言って議歩を勝ち取るのを最終日的とせず、絶対確実に生き残れる方策を考え続けたいと思います。


*11月6、7日に行われた東洋大学学園祭フリーマーケットの参加では6名からの物品提供があり、全品完売させていただきました。販売協力者は3名で、19,350円の利益は総額20,000円とし、8日にバイオ担当者に送金しておきました。新たに始まった実生発芽実験についての負担まではしておりませんでしたので、「皆の気持」ということを伝えておきました。次年度も同様の試みを行いたいと思いますので、その節はこ協力のほど、よろしくお願いいたします。

*11月12日、残る3個の種子を割りましたo No.1にできた種子で@、22粒、A、5粒、C、4粒という結果でした。前回に割った63粒と合わせた94粒の種子は、11月12日、ライデンにそっくり提供するべく手配しました。彼の地から、朗報が伝えられると良いですね

*11月19日に届けられた苗のうち、1997年に発芽実験した苗は自宅で栽培します。鳴神山の自生地て交配したものから、一体どのような花が咲いてくれるのか。希望者はぜひ花を見に来てください。西暦2000年の初めに咲く花を、一緒に楽しみましょう。

 〒379−2304新田郡薮塚本町大原400−37
    カッコソウ保存会 朝倉 陽一 
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